カーナビに渋滞情報が表示されるけど、どんな仕組みなの?
このような疑問にお答えします。
カーナビの地図上には渋滞を示す赤い線やオレンジの線が出ていたりしますよね。
この記事ではカーナビに渋滞情報が送られる仕組みについて解説していきます。
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この記事で分かること
- カーナビの渋滞情報の仕組み
それではいきましょ
カーナビの渋滞情報の仕組みとは
カーナビの渋滞情報はVICS(Vehicle Information and Communication System)、交通管制センター、道路管制センターの3つの機関から発信され、カーナビに渋滞情報を発信しています。
ポイント
- 交通管制センター(都道府県警察) → 一般道の渋滞情報を取得、光ビーコンで発信
- VICSセンター → 一般道、高速道路の渋滞情報を交通管制センター、道路管制センターから取得し、FM多重放送で発信
- 道路管制センター → 高速道路の渋滞情報を取得、電波ビーコンで発信
VICS
情報収集
まず、どこでどれほどの渋滞が実際に起きているのか、情報を収集する事が必要です。
情報の収集は主に2つあります。
ポイント
- 道路上に設置された車両感知器によるもの
- カーナビからのブローブ情報(実走行データ)
道路上に設置された車両感知器によるもの
超音波式車両感知器
主に一般道路上に設置されていて、超音波の反射を利用して車両の検地を行います。
住友電工システムソリューション株式会社
画像式車両感知器
道路上に設置されたカメラからの映像で交通量や速度を計測することが出来ます。また、渋滞、事故などの異常事象を検知することが出来ます。
住友電工システムソリューション株式会社
遠赤外線式車両感知器
遠赤外線を利用して道路と車両の温度差を検出し、車両の感知を行います。
住友電工システムソリューション株式会社
光ビーコン
光ビーコンは主要な一般道路に設置されていて近赤外線を利用して車両の車載機(カーナビなど)と双方向通信を行います。車両の通過時刻や位置などの情報を収集します。
住友電工システムソリューション株式会社
電波ビーコン
主に高速道路上に設置されており、
VICS
カーナビからのブローブ情報(実走行データ)
ブローブ情報とはトヨタや日産、ホンダ、パイオニアのカーナビを積んでいる車両からの実走行のデータの事です。
道路に車両感知器が設置されていない道路でも、カーナビを搭載した車が通るとその道路の状況がデータとして送られます。
現在のVICSは自動車メーカーとパイオニアのブローブ情報を取り入れることで、より細かい渋滞情報や提供できる道路が大幅に増えています。
VICS
情報処理・編集
道路に設置された車両感知器や車のカーナビなどからのブローブ情報は交通管制センター、VICSセンター、道路管制センターに集められます。
ポイント
- 交通管制センター(都道府県警察) → 一般道の渋滞情報を処理
- VICSセンター → 一般道、高速道路の渋滞情報を処理
- 道路管制センター → 高速道路の渋滞情報を処理
情報提供
情報処理、編集された渋滞情報のデータは以下の3つの方法でカーナビに伝達されます。
ポイント
- 電波ビーコン → 道路管制センターから発信
- 光ビーコン → 交通管制センターから発信
- FM多重放送 → VICSセンターから発信
情報活用
上記3つの機関から発信された渋滞情報はそれぞれ以下の機器で受信し、カーナビに表示されます。
ポイント
- ETC2.0車載機 → 電波ビーコンから受信
- 光ビーコン受信機 → 光ビーコンから受信
- VICS対応カーナビ → FM多重放送から受信
VICS
ETC2.0車載機
[itemlink post_id="5208"]
電波ビーコンはETC2.0車載機で受信する事が出来ます。ETC2.0とカーナビを繋げて連携すると、カーナビに渋滞情報を表示することが出来ます。
発話型のETC2.0であれば音声で渋滞情報を読み上げてくれます。
光ビーコン受信機
光ビーコンはETC2.0車載機で光ビーコンからの情報を取得できます。
カーナビと連携していれば地図上に渋滞情報が表示されます。
VICS対応カーナビ
[itemlink post_id="4043"]
VICS対応のナビであればFM多重情報を取得する事が出来、渋滞情報を地図上に表示します。
VICSとVICSWIDEの違い
ポイント
- 渋滞を自動で回避するルートを案内するかしないか
FM多重放送で発信される情報はVICSとVICSWIDEの2つがあります。
両者の違いは渋滞情報を基に自動で回避ルートを案内するかどうかです。
これはカーナビがVICSのみに対応しているのか、VICSWIDEにも対応しているのかで変わってくるのですが、近年販売されているカーナビはVICSWIDEに対応している機種がほとんどです。
VICS対応のカーナビは渋滞情報を地図上に表示するだけなのに対し、VICSWIDE対応のカーナビは渋滞情報を地図上に表示し、必要であれば渋滞を自動で回避するルートを案内してくれます。
まとめ
ポイント
- 交通管制センター(都道府県警察) → 一般道の渋滞情報を取得、光ビーコンで発信
- VICSセンター → 一般道、高速道路の渋滞情報を交通管制センター、道路管制センターから取得し、FM多重放送で発信
- 道路管制センター → 高速道路の渋滞情報を取得、電波ビーコンで発信
カーナビは上記3つの機関からデータを受信してカーナビに渋滞情報を表示しています。
現在のカーナビではVICSWIDEの機能を利用することが出来、渋滞情報を受信すると自動で回避ルートを案内してくれます。
3つの渋滞情報を取得する方法がありますが、VICSWIDEを利用できるカーナビなら他の2つがなくても、渋滞を回避して快適なドライブが出来るでしょう。